愛聴盤 小椋佳 残された憧憬

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年内の活動も一段落ついた所で、自分の思い出のアルバムを語ってみようと思います。

小椋佳の名前と曲を初めて知ったのは、1973年あたりだったと記憶している。
当時私は中学2年の頃で、ラジオの深夜放送にかじりつき、FMのエアチェックに夢中だった。

そんなある日、FM放送の某番組で流れていた小椋佳の特集を聴いてなぜか強く引き付けられた。
「しおさいの詩」「木戸をあけて」「さらば青春」等々。
この頃の小椋さんの詩の世界はのちの深く難解な歌詞ではなくて、中学生の自分でも理解できるようなシンプルな曲が多く、すんなり自分の心に入ってきた。
そして小椋佳さんが東大卒で某大手の銀行の支店長を勤めながら、音楽活動をされていることを知った。

すぐに貯めた小遣いで、のちにベストセラーになるアルバム「彷徨」を購入し夢中で聴いていた。
この頃小椋佳という名前は、まだほとんど知る人ぞ知る無名の存在で、ましてや中学生の私、アイドル全盛の時代で回りの同級生は天地真理さんや南沙織さんなどに夢中になっている中で、目もくれずに小椋佳を夢中で聴いていた自分はいったい何者??(笑)

そして1974年にこの「残された憧憬」が発売されすぐに入手!
初めて聴き終えた時の感動と衝撃は忘れられない。

当時フォーク界が産んだ傑作、井上陽水の「氷の世界」に勝るとも劣らぬ見事な完成度。
小椋さんとアレンジャーの星勝さんとのコンビによって産みだされたこの大傑作は、もっと多くの人に評価されて良い作品だと思っている。

1枚のアルバムを一つの一貫性をもったトータルアルバムとして構成された作りは、あのビートルズの名作「SGPロンリー・ハーツ・クラブバンド」すらほうふつとさせる。

少女への憧れ、失った過去への嘆きと言った珠玉の作品の間にちりばめられた「落書」と言うタイトルの短編集がまた秀逸です。

聴いていて情景が目に浮かんでくる「糸杉のある風景」や「夕ぐれの河に」はまさに絵画的な作品。

悲しいまでに姿を変えた故郷を嘆く「野ざらしの駐車場」、もう失いつつある少女への憧れを描いた「花化粧」
井上陽水の氷の世界にも収録されていた「白い一日」

小椋さんの秀逸な歌詞と星勝さんによるドラマチックなアレンジがぐいぐいと心に迫ってくる。

発売されてから40年以上も過ぎてしまったが、今でも私の愛聴盤である。

その後、布施明さんのレコード大賞受賞曲「シクラメンのかほり」の作者として一躍脚光を浴び、その後の活躍ぶりは皆さんご承知のところです。

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